今回、管理人は自宅の光回線をIIJmioひかり(1Gbps回線)からGMOとくとくBB(10Gbps回線)に乗り換えました。
理由は、管理人は本業がリモートワークであり、業務終了後もほとんどネットをしているなど長時間ネットに触れており、より快適なネット環境を得ることでQOLが上がるだろうと考えたためです。
最近では10Gbps回線も割と手が届きやすい価格で提供されていますが、10Gpbs回線にすることでどの程度通信速度が上がるのか、乗り換えるのにどういう手続きが必要かなど疑問に思う方もいらっしゃると思います。
そこで本記事では管理人が実際に乗り換えてみて測定した通信速度の結果や乗り換えるまで疑問に感じていたことまで余すことなくご紹介します!
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通信速度の測定環境について
通信速度の測定結果をご紹介する前に測定環境についてご紹介しておきます。
![](https://a-better-life.net/wp-content/uploads/2024/06/networkkousei-1024x576.jpg)
上図のように管理人の自宅はシンプルな構成です。
この構成を①回線速度&ONU、②LANケーブル、③Wi-Fiルータ、④接続方法、⑤端末、⑥スピードテストサイトに分け、それぞれ以下のパターンを組み合わせて速度測定をします。
① 回線速度 & ONU
・10Gbps回線(GMOとくとくBB)&10Gbps対応ONU(NTTから貸与)
・1Gbps回線(IIJmioひかり)&1Gbps対応ONU(NTTから貸与)
② LANケーブル
・カテゴリ6a / UTPケーブル(最大速度10Gbps)
・カテゴリ6 / UTPケーブル(最大速度1Gbps)
③ Wi-Fiルータ
・NEC Aterm WX11000T12(WAN/LANポート:10Gbps、Wi-Fi:Wi-Fi6E/最大4,804Mbps)
・IODATA WN-DAX1800GR(WAN/LANポート:1Gbps、Wi-Fi:Wi-Fi6/最大1,201Mpbs)
④ 接続方法
・有線接続(LANポート搭載機器のみ)
・Wi-Fi(無線)接続
⑤ 端末
・Apple M2 Pro Mac mini(LANポート:10Gbps、Wi-Fi:Wi-Fi6E)
・Apple M1 Mac mini(LANポート:1Gbps、Wi-Fi:Wi-Fi6)
・Apple iPhone 12(Wi-Fi:Wi-Fi6)
Mac miniは有線/無線接続の両方を計測し、iPhoneは無線接続のみ計測します。
⑥ スピードテストサイト
・インターネット速度テスト (https://support.google.com/websearch/answer/6283840?visit_id=638486492521999244-1250113881&p=speedtest&rd=1)
・Fast.com (https://fast.com/ja/)
・USENスピードテスト (https://speedtest.gate02.ne.jp/)
10Gbpsの光回線での通信速度をご紹介!
実際に通信速度を測定した結果をご紹介します。
ネットワーク機器も全て入れ替えて測定してみたところなんと10Gbps回線では、有線の下りで最高8.4Gbpsという速度を叩き出しています。
1Gbpsの時と比べると有線接続時は約17倍、Wi-Fi接続時は約4倍とかなり高速になりました。
しかし、各サイトのレイテンシ(遅延)がWi-Fi接続時で大きくなってしまったため、遅延を気にするシーンでは有線接続にすることが必要と言えます。
実際に10Gbpsを使ってみて感じたメリット
10Gbps回線に変えてからサイズが大きな動画ファイル(3GB程度)をGoogleドライブにアップするのに1分もかからず、クラウドストレージにアップロードやダウンロードするときなど大きなメリットを感じました。
一方、webサイトを見ているだけの場合、サクサクでかなり快適なのは間違いありませんが、大容量ファイルのアップロードやダウンロードと比べるとそこまで大きなインパクトはありませんでした。
ただ、管理人の場合は特殊ですが、今回の記事を執筆するにあたって10Gbpsと1Gbpsの速度を切り替えながら検証していましたが1Gbpsに戻すとwebサイトの閲覧がもっさりしていると感じたため、やはりメリットを享受しているんだなとも感じます。
1Gbps回線から10Gbps回線に乗り換えるにあたって疑問であったことへ一問一答形式で回答!
宅内工事(立ち会い)は必要?
宅内工事は必要です。
記事の前半でも触れましたが、10Gbps回線にすることでONU(回線終端装置)が10Gbps対応のものに変わりますので工事が必要となりますので作業員の方を自宅に招き入れることになります。
工事の内容は?何分くらいかかる?
工事は宅外での配線の切り替えと前述のONUの切り替え、および正常に通信できているか確認を行なっていただいたようです。
管理人の場合は20分ほどで工事終了となりました。
工事によるネットが使えない期間は?
これはタイミングにもよりますが、管理人の場合、1Gbps回線の廃止工事と10Gbpsの開通工事を同じ日時に調整できたのでネットが使えないタイミングはありませんでした。
しいて言えば上記の通り、宅内工事・宅外工事時間の20分だけでした。
ネットが使えない期間をとにかく短くしたいという方は廃止工事と開通工事をできるだけ同じタイミングにできるよう調整してください。
月額料金はいくら上がる?
月額料金は、2,244円上がりました。
内訳は、1Gbps回線(IIJmioひかり)の時の月額料金は3,696円(通常4,356円 – mio割660円)で10Gbps(GMOとくとくBB)は5,940円ですので5,940 – 3,696 = 2,244円となります。
月額料金以外に初期費用などはいくらかかる?
初期費用は、実質無料です。
実際は、10Gbps回線の契約事務手数料3,300円、工事費25,300円、1Gbpsの解約調停金3,000円かかりますが、10Gbps回線の28,600円は毎月割引となるため実質無料となり、1Gbpsの解約調停金はGMOとくとくBBのキャンペーンで後からキャッシュバックとなりました。
機器などの初期費用はかかる?
10Gbps回線の性能をフルに生かすために以下の機器を新規調達したため、316,858円かかりました。
・パソコン【Apple M2 Pro Mac mini(10Gbpsイーサネット):259,800円】
・Wi-Fiルータ【NEC Aterm WX11000T12:54,979円】
・カテゴリ6a LANケーブル / ONU〜Wi-Fiルータ【サンワサプライ 0.5m:871円】
・カテゴリ6a LANケーブル / Wi-Fiルータ〜Mac mini【Baffalo 7m:1,208円】
こう見ると高額になりますが、1Gbps回線の機器のままでもネットは使用できるため、とりあえず10Gpbs回線を契約して少しずつ機器を揃えるということも可能です。
通信速度はどれくらい速くなる?
有線で下り最大8.4Gbps、無線(Wi-Fi)で920Mbpsと数倍から10倍以上も高速になります。
詳細は本記事内でご紹介していますのでぜひご覧ください。
端末やネットワーク機器を買い替えなくても通信速度は速くなる?
端末(スマホやPC)、ネットワーク機器(Wi-FiルータやLANケーブル)を買い替えなくても速度アップは見込めるものの、特にWi-Fi接続時は計測タイミングによって10Gbps回線の方が下回るなど大きな改善は見込めませんでした。
端末を買い替えるのは分割の関係などあって難しいこともあると思いますが、10Gbps対応のWi-Fiルータにするだけでこのようにかなり速度が上がるため、まずはWi-Fiルータだけでも買い替えることをおすすめします。
↓今回使用したWi-Fiルータはこちら↓
10Gbps回線に事業者変更で乗り換え可能?
光回線にはスマホの乗り換えのように事業者変更というプロバイダを乗り換えることができることができる制度がありますが、残念ながら1Gbps回線から10Gbps回線への事業者変更による乗り換えはできません。
現在、1Gbps回線を使用していてそのプロバイダが10Gbps回線を提供している場合のプラン変更は可能なようですが、10Gbps回線未提供のプロバイダの場合は以下のパターンで乗り換える必要があります。
- 10Gbps回線を提供しているプロバイダの1Gbps回線に事業者変更し、プラン変更で10Gbps回線を契約する。
- 1Gbps回線を解約し、新規で10Gbps回線を契約する。
管理人の場合、②を選択しました。
理由は、GMOとくとくBBはキャンペーンをよくおこなっていますが、①の場合、キャンペーンが適用されないということだったからです。
そのため、キャンペーン適用したい方は②から申し込みを行なってください。
IPoE接続(IPv4 over IPv6)はサポートされる?
GMOとくとくBBは、通信速度が安定していることで知られるIPoE接続(IPv4 over IPv6)にももちろん対応してます。
IPv6 IPoE方式には、v6プラスやtransixなどいくつかありますが、GMOとくとくBBの場合は、シェア最大のv6プラスでの提供となります。
通信速度は昼と夜など時間帯によって変わる?
IPoE接続(IPv4 over IPv6)は、通信速度が安定しているとよく言われますが、意外にも通信速度は変わりました。
上の表は、10Gbps対応のM2pro mac miniで有線接続で3時間おきに計測した結果です。
IIJmioひかりの時はどの時間でも370Mbps前後で安定していたのですが、GMOとくとくBBの10Gbps回線では21時、24時は明らかに速度低下が見られました。(何度計測してもほぼ同じ数値)
IPoE方式がシェアNo.1のv6プラスだから若干混雑しているからなのかもしれません。(正確には分かりませんが)
これでも1Gbps回線のときよりは十分速いので大きな問題にはならないのですが、もしかするとv6プラスは安定感が低い可能性がありますのでIIJmioひかりと同じIPoE方式のtransixに対応している10Gbps回線のBB.excite光を契約してみるのも手かもしれません。
遅延はある?
遅延に関してはWi-Fi接続時のスピードテストの結果がIIjmioひかりの時に比べて悪くなることが多くありました。(有線接続の時は同等)
通常使用(業務でのオンライン会議なども含む)で遅延が気になることはありませんが、APEXなどのFPSや株・FX取引などの遅延が気になるという方は、Wi-Fiではなく、有線で接続することをおすすめします。
まとめ:月額料金は上がるが満足度はとても高い。しかし、気になる点もあるのでしっかく確認!
月額料金が2,244円弱上がってしまうものの、最大下り8.4Gbpsというのは快適でとても満足しています。
特に大容量ファイルのアップロードやダウンロードが超高速というのは10Gbps回線でなければできないことです。
これまでローカルにバックアップしていたデータをクラウドにストレスなく行えるというのはとても心強いです。
一方でGMOとくとくBBだからもしれませんが、1Gbps回線であるはずのIIJmioと比べると時間帯によって通信速度に幅があったり、スピードテスト上の遅延が大きかったりすることも分かりました。
管理人の使用方法では全く問題にならないので再乗り換えることは考えていませんが、これらが気になる方はIPoE方式がtransixであるBB.excite光などもご検討してみてください。
自宅の光回線は乗り換えが面倒なので失敗したとならないようにぜひ本記事をしっかり読んでいただき、参考にしていただければと思います。
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