SONY WF-C700Nは、ソニーのノイズキャンセリング搭載完全ワイヤレスイヤホンの中で最も安くコスパ最高の完全ワイヤレスイヤホンです。
1万円台前半という安さながらさすが日本が誇るソニーのイヤホンということもあって音質はもちろん、機能性・完成度もピカイチのモデルに仕上がっています。
なるべく安く、安心できるメーカーの完全ワイヤレスイヤホンが欲しいという方にはぴったりです。
一方でこれまで発売されていたノイズキャンセリング搭載モデルのWF-1000XM4やLinkBuds Sに比べると安価な分、劣っている点ももちろんあります。
そこで本記事では、これまで80個以上の完全ワイヤレスイヤホンレビューしてきた管理人が、WF-C700Nを徹底レビューするとともに、WF-1000XM4やLinkBuds Sとの比較を行います。
本サイトでは2023年9月1日に発売されるソニーのフラッグシップ完全ワイヤレスイヤホンのレビューも行っています。
- SONYのノイズキャンセリング搭載モデルの中で最もコンパクト
- SONYらしい柔らかいながら迫力もある安心できる音質
- DSEEによるCD相当の高音質でiPhoneにも最適
- しっかりと騒音を軽減できるノイズキャンセリング
- 音楽を聴きながら自然な会話も可能な外音取り込み
- フラッグシップモデル(WF-1000XM4)よりも快適な通話性能
- 物理ボタンによる快適な操作性
- 2台同時接続のマルチポイント接続対応
- 必要なすべての操作をイヤホン本体で行うことができない
- 片耳で使用したときにモノラル再生にならず、ステレオのまま
- 脱着センサーは搭載されていない
本サイトでは、WF-C700と同じ1万円台のおすすめ完全ワイヤレスイヤホンをご紹介している記事もアップしています。定期的に更新していますのでこちらもぜひご覧ください。
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SONY WF-C700Nのスペック・価格

SONY WF-C700Nのスペック・価格一覧
ノイズキャンセリング(ANC) | 対応 |
外音取り込み | 対応 |
ワイヤレス充電 | 未対応 |
マルチポイント接続 | 対応(2023年7月25日に対応) |
片耳のイヤホンのみでの使用 | 対応(片耳時ステレオル再生) |
Bluetooth | ver.5.2 |
対応コーデック | SBC / AAC |
ドライバー | 5mmダイナミックドライバー |
充電時間 | イヤホンケースで10分間充電した場合、最長1時間使用可能 |
バッテリー持続時間 | ANCオン時:イヤホン本体 最大7.5時間、イヤホンケース併用 最大15時間 ANCオフ時:イヤホン本体 最大10時間、イヤホンケース併用 最大10時間 |
サイズ | イヤホンケース:縦34.3 x 横63.6 x 厚み28.4 mm イヤホン本体:縦16.7 x 横21.0 x 厚み16.1 x ノズル9.3 mm |
カラー | ラベンダー、セージグリーン、ホワイト、ブラック |
重量 | ケース+イヤホン:約43.4g、イヤホン両耳:約9.8g |
イヤホン防水規格 | IPX4 |
充電ポート | USB-C |
保証期間 | 1年間(ソニーストアで購入すると3年間) |
その他 | スマホアプリによるイコライザー設定などに対応 DSEEによるCD相当の高音質な音楽再生 360 Reality Audioによる臨場感ある空間オーディオ再生 Google Fast Pairに対応 Windows Swift Pairに対応 |
価格(Amazon/税込み) | 14,300円 |
定価(税込み) | 17,600円 |
発売日 | 2023年4月21日 |
SONYの完全ワイヤレスイヤホンの中では一番安価な1万円台前半で購入可能なモデルではあるものの、このようにスペックは申し分ありません。
人気のマルチポイント接続機能は、2023年7月のアップデートにより対応されましたのでマルチポイント接続が欲しくて安いモデルが良いという方にもおすすめです。
WF-C700Nの対応コーデックはSBCとAACですが、DSEEというアップスケーリング機能によってCD相当の高音質となり、iPhoneをお使いでもAndroidスマホをお使いでも安心して使うことができます。
SONY WF-C700N徹底レビュー
外観はとてもシンプルだが、しっかりした作りがとても良い
SONY WF-C700Nは余分なデザインもなくシンプルな外観となっています。
イヤホンケースの表面は若干凹凸があって滑りにくくなっているため、間違って落としてしまうということもありません。
質感はプラスチック感があるものの、ガタついたりしておらず、しっかりと作り込まれていることが分かります。
また、イヤホンケース、イヤホンともにマグネットが強力で思いっきり振ってもイヤホンが飛び出してしまうことはないのに取り出したいときは簡単に取り出せることもとても良いポイントです。
イヤホン本体はもシンプルな見た目となっています。
イヤホン本体側面にSONYのロゴが刻印されていますが、装着すると上側に位置するため、外から見てロゴを主張しない仕様はとても好感が持てます。
iPhone 12とサイズを比較してみるとこのようにケース、イヤホン共にコンパクトという点も魅力のイヤホンとなっています。
付属品はイヤーピースとケーブル、保証書類が同梱されている
SONY WF-C700Nには、イヤーピース(S/M/L)とUSB-A to USB-Cケーブル、保証書などが付属しています。
イヤーピースはシリコン性ですが、しっかりとした作りで耐久性は高そうです。
また、操作マニュアルは同梱されていませんが、SONY公式webサイトに掲載されていますのであらかじめご確認したい方はチェックしてください。
装着感は耳が小さい人でも着けられ、長時間の使用も快適
SONY WF-C700Nはこれまでのソニーのノイズキャンセリング搭載完全ワイヤレスイヤホンの中で一番コンパクトになっており、耳が小さめな方でも余裕をもって装着することができます。
しっかりと耳の奥でフィットするため、耳から外れてしまうという心配もありません。
形状はこれまでのソニー製品と似ているものの、頭を大きく振っても十分耐えられるため、運動時でも快適に使用することができます。
装着したところを前から見ると耳からはみ出しているように見えますが、シンプルなデザイン性も相まって目立ちにくく、違和感もありません。
色もとても綺麗な色が揃っていますのでファッション性高く、可愛らしく装着できます。
アプリでのカスタマイズ性はハイエンドモデルには劣るが必要十分
SONY WF-C700Nは、専用アプリであるSony Headphones Connectで様々なカスタマイズを行うことができます。
Headphones Connectアプリでは、他のイヤホンにはできないユニークな機能が揃っています。
Sony Headphones Connectアプリでできること
- ファームウェアアップデート
- イヤホン本体、ケースのバッテリー残量の確認
- ノイズキャンセリング/ 外音取り込み / オフのモード切り替え
- 外音取り込みの強さ設定、ボイスフォーカス機能
- 音声アシスタントの切り替え
- オーディオモード(音質優先 / 接続優先の切り替え)
- DSEE機能オン / オフ
- イコライザー設定
- イヤホン操作のカスタマイズ
- 外音コントロール操作設定
- 自動電源オフ機能のオン / オフ
- イヤホンの電源オン / オフ
- イヤホン設定のバックアップと復元
- 音声ガイダンスのオン / オフ、言語設定
- アダプティブサウンドコントロール(範囲により設定を自動的に切り替える機能)
- 360 Reality Audio設定
- 通知音と音声ガイダンスのオン / オフ、言語切り替え
- マルチポイント接続のON/OFF
上位モデルのようなスピーク・トゥ・チャット機能や最適なイヤーピースの判定機能などは未搭載となっていますが十分なカスタマイズを行うことができます。
音質はSONYらしく温かみがあって聴き疲れがなくて快適
SONY WF-C700Nには、完全ワイヤレスイヤホン業界の中でも小さい5mmのダイナミックドライバーが搭載されていますが、しっかりとソニーサウンドを再現し、温かみがある音質になっています。
日本が誇るソニーらしく、SONYサウンドらしくどこかの音域を強調せずに柔らかい音質で解像感も高いものになっているため、聴き疲れが少なく長時間の使用も快適です。
柔らかめの音質であるため、どちらかと言えば弾き語りやシンガーソングライターなどのローテンポな楽曲がより合うと感じます。
また、空間オーディオの360 Reality Audioにも対応しているため、対応楽曲を聴くことでまるでコンサートホールでライブを聴いているような感覚になるほど素晴らしい体験をすることができます。
ハイレゾ対応コーデックのLDACには未対応であるものの、DSEEによるアップスケーリングによってiPhoneでもAndroidスマホでも気持ち良く音楽を楽しめる音質です。
操作感は物理ボタンに必要な力加減が絶妙で操作ミスなし
SONY WF-C700Nは、ソニーの完全ワイヤレスイヤホンでは珍しい物理ボタンが搭載されており、このボタンにより操作を行います。
ボタンのサイズは大きめで、ボタンを押すために必要な力も絶妙ですので操作ミスや誤操作なく快適な操作が可能となっています。
さらに操作時のレスポンスも良いため、操作でストレスになるようなことはありませんでした。
SONY WF-C700Nのデフォルトの操作コマンド一覧
音楽の再生/一時停止 | 右または左を1回押す |
曲送り | 右を2回押す |
曲戻し | 右を3回押す |
音声アシスト起動/解除 (Siri/Googleアシスタント/Amazon Alexa) | 右を長押し |
モード切り替え | 右を1回押す (ノイキャン→外音取り込みが交互に切り替わります) |
電話を受ける | 右または左を2回押す |
着信拒否 | 右または左を2秒以上長押し |
電話を切る | 右または左を2回押す |
ソニーのこれまでの完全ワイヤレスイヤホンと同じですが、必要なすべての操作(再生/一時停止、曲送り/曲戻し、音量の上げ/下げ、ノイズキャンセリングや外音取り込みの切り替え)を行うことはできません。
もし、これらすべてをイヤホンで操作したいという方は同価格帯ではJBL LIVE FREE 2 TWSやJabra Elite 4がおすすめです。
アクティブノイズキャンセリング(ANC)は十分騒音を軽減してくれる
SONY WF-C700Nのアクティブノイズキャンセリング(ANC)は、上位モデルのWF-1000XM4やLinkBuds Sには劣るものの、十分騒音を軽減してくれます。
もう少し具体的に言いますと例えば電車に乗っている時は体感では低音を中心に60%程度、アナウンスの声はなんとか理解出来る程度までカットしてくれます。
カフェで勉強をしていた時は、大きめな声で喋っている人たちがいる場合は気になるものの、通常程度の喋り声なら勉強に支障が出るようには感じませんでした。
外音取り込みは音楽を聴きながらでも十分会話が可能
SONY WF-C700Nの外音取り込みは、音楽を聴きながらでも周囲の音を聞き逃すことなく、会話も十分可能です。
また、取り込んだ音は自然で違和感もありません。
外音取り込みの強弱はアプリでSONY Headphonesアプリにて20段階の強弱を調整することができ、ボイスフォーカスという人の声の音域だけと強調してくれるモードも搭載しています。
会話だけを重点的に聞き取りたいという方はこのボイスフォーカスを使うことでより快適に会話をすることができます。
通話品質はフラッグシップモデルのWF-1000XM4にも優る
SONY WF-C700Nのzoomでの通話音声を録音したものがこちらです。
通話音声は十分良く、綺麗な音声を相手に届けることができます。
ビジネスシーンなどの重要な場面でも活躍できますし、これはフラッグシップモデルのWF-1000XM4よりも良い品質だと感じました。
SONY WF-C700Nの気になったところ/デメリット
必要なすべての操作をイヤホン本体で行うことができない

WF-C700Nは、ソニーの完全ワイヤレスイヤホンでは珍しく、物理ボタンが搭載されており、快適に操作することができます。
一方で再生・一時停止・次の曲・前の曲・音量の上げ下げ・ノイズキャンセリングモードの切り替えといった必要なすべての操作を行うことができません。(デフォルトだと音量の上げ下げが不可)
ただ、ソニーの完全ワイヤレスイヤホンは全てがこの仕様であり、WF-C700Nが特別劣っているというわけではありません。
音楽の再生音量を操作することはなく、スマホで行えばいいという方には何も問題のないデメリットとも言えます。
片耳で使用したときにモノラル再生にならず、ステレオのまま
大半の完全ワイヤレスイヤホンは、片方のイヤホンのみを使用した場合はモノラル再生となりますが、このWF-C700Nはステレオ再生のままとなってしまいます。
そのため、片耳のみでの使用も可能ではあるものの、ずっと片方のイヤホンのみで使いたいという方にはWF-1000XM4やLinkBuds Sがおすすめです。
脱着センサーは搭載されていない
WF-C700Nには、脱着センサーが搭載されていないため、耳にイヤホンを装着したときの自動再生や外したときの自動一時停止などを行うことができません。
これによって大きく機能性が損なわれるということはありませんが、認識しておいていただけるとよいでしょう。
もし、脱着センサー搭載イヤホンをお探しの方はWF-1000XM4やLinkBuds Sが選択肢となります。
他のイヤホンとの違い
フラッグシップモデルのSONY WF-1000XM4と比較しての違いは?
SONY WF-1000XM4は、ソニーのフラッグシップ完全ワイヤレスイヤホンで街中を歩いているとApple Air Pods Pro(初代/第二世代含む)に次いで使用している人を見かけるとても人気の完全ワイヤレスイヤホンです。
これだけ人気であることからも分かる通り、とても完成度が高く、管理人は2021年のNo.1の完全ワイヤレスイヤホンとして位置付けています。
そんなWF-1000XM4ですので2年前のモデルとはいってもWF-C700Nよりも優れている部分が多くなっていますが、WF-C700Nの方が優っている(もしくは同等)部分もあります。
- 通話性能
- 外音取り込み機能
- コンパクトさ
- 価格の安さ
音質は、WF-1000XM4のほうがより解像感や臨場感、パワフルさも増しており、ノイズキャンセリング性能の優秀さもあり、より音楽の世界に没入できます。
1万円以上の価格差を考えてもWF-1000XM4のメリットも大きいですが、あなたの使い方や予算に合わせてご検討ください。
上位モデルのSONY LinkBuds Sと比較しての違いは?
SONY LinkBuds Sは、ながら聴きをコンセプトとして開発されたLinkBuds Sシリーズ第二弾のモデルでノイズキャンセリング搭載の完全ワイヤレスイヤホンです。
ソニーのノイズキャンセリング搭載完全ワイヤレスイヤホンの中では中間の価格となるバランスの良いモデルです。
LinkBuds Sは、Spotify、Locatone、Endel、Auto Playといったアプリと連携し新しい音楽体験を行うことができるという唯一無二の特徴も備えています。
このLinkBuds Sと比較し、WF-C700Nのほうが優っている部分はこちらとなります。
- 通話性能
- コンパクトさ
- 価格の安さ
LinkBuds Sは、外音取り込み性能を重視しており、WF-1000XM4と比べた時より優っている部分が少なくなって見えてしまいます。
ただ、それ以外の音質やノイズキャンセリング性能はWF-1000XM4と比べて差は少なくなっていると感じています。
これらを加味するともしあなたが先ほどご紹介した様々なアプリと連携した機能に魅力を感じるのであればLinkBuds Sの購入をおすすめします。
そうでなければWF-C700Nもしくは先ほどご紹介したWF-1000XM4を購入することをおすすめします。
レビューした後の総合評価とまとめ
総合評価は☆4.5
SONY WF-C700Nは、ソニークオリティをしっかり担保しつつ、1万円台前半で購入できる手軽さがとても素晴らしい完全ワイヤレスイヤホンとなっています。
音質もノイズキャンセリングも操作性も素晴らしいため、総合評価は☆4.5となりました。
SONY WF-C700Nは、1万円台前半で購入できるノイズキャンセリング搭載完全ワイヤレスイヤホンで最高峰のモデル!!
最後にSONY WF-C700Nのメリット・デメリットをご紹介します。
- SONYのノイズキャンセリング搭載モデルの中で最もコンパクト
- SONYらしい柔らかいながら迫力もある安心できる音質
- DSEEによるCD相当の高音質でiPhoneにも最適
- しっかりと騒音を軽減できるノイズキャンセリング
- 音楽を聴きながら自然な会話も可能な外音取り込み
- フラッグシップモデル(WF-1000XM4)よりも快適な通話性能
- 物理ボタンによる快適な操作性
- 2台同時接続のマルチポイント接続対応
- 必要なすべての操作をイヤホン本体で行うことができない
- 片耳で使用したときにモノラル再生にならず、ステレオのまま
- 脱着センサーは搭載されていない
SONY WF-C700Nは、致命的な不具合などの大きなデメリットはなく、さすがのソニークオリティと言えるほど素晴らしい完成度の完全ワイヤレスイヤホンに仕上がっています。
さすがに上位モデルに比べるともの足りないところもありますが、1万円台前半で購入できると考えるととてもコスパの高いイヤホンとなっています。
もし、上位モデルを購入したいという場合、フラッグシップモデルのWF-1000XM4は発売から2年経過し、WF-1000XM5が2023年9月1日に発売されるため、その点はご注意ください。
WF-C700NはAmazonや楽天市場などでも購入可能ですが、ソニーストアで購入すると3年間の保証がつきますのでこちらもぜひチェックしてみてくださいね。
本サイトでは、WF-C700と同じ1万円台のおすすめ完全ワイヤレスイヤホンをご紹介している記事もアップしています。定期的に更新していますのでこちらもぜひご覧ください。
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