SONY LinkBuds Sは、リアルとオンラインを繋ぐをコンセプトにセンシング技術を用いて新しい音楽体験を可能にする完全ワイヤレスイヤホン(TWS)です。
2022年2月に発売されたLinkBudsと同様に常時接続というコンセプトもそのままに外音取り込み性能にも注力しつつ、ノイズキャンセリングも搭載しています。
また、フラッグシップモデルのWF-1000XM4より40%小型化したことも注目ポイントの1つとなっています。
本記事では、これまで50個以上のTWSをレビューしてきた管理人がSONY LinkBuds Sを徹底レビューします。
- レビュー動画:【SONY LinkBuds Sレビュー】超コンパクトで高機能・高品質な完全ワイヤレスイヤホンを徹底レビュー!!(WF-LS900N)
- SONY LinkBuds Sのスペック・価格
- SONY LinkBuds Sレビュー
- 外観はコンパクトでシンプルさがとても魅力
- 付属品はイヤーピース、USB-Cケーブル、マニュアル類が同梱されている
- 装着感は耳の奥の方でしっかりとフィットし外にはみ出しづらく快適
- アプリでのカスタマイズ性は必要十分でハイエンドモデル並みに高い
- 音質は素晴らしいSONYサウンドだがテンポの速い曲での解像感が低く感じる
- 360 Reality Audioは最高の音楽体験。サブスクはAmazon Music Unlimited一択!
- 操作感はレスポンスは早いがすべての操作がイヤホン本体ではできない
- アクティブノイズキャンセリング(ANC)は実用十分で強力な性能
- 外音取り込みは音楽をかけながらでもコンビニやスーパーでの会話も十分可能
- 通話品質はとてもクリアな音声が相手に届き、重要なシーンでも十分使える
- SONY LinkBuds Sの気になったところ・デメリット
- SONY LinkBuds Sの総合評価は☆4.5
- SONY LinkBuds Sはコンパクトさやフィット感、革新性を求める方におすすめのモデル!
レビュー動画:【SONY LinkBuds Sレビュー】超コンパクトで高機能・高品質な完全ワイヤレスイヤホンを徹底レビュー!!(WF-LS900N)
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SONY LinkBuds Sのスペック・価格
SONY LinkBuds Sのスペック・価格一覧
ノイズキャンセリング | 対応 |
---|---|
外音取り込み | 対応 |
ワイヤレス充電 | 未対応 |
片耳のイヤホンのみで使用 | 対応(モノラル再生) |
マルチポイント接続 | 対応 ※2022年11月のファームウェアアップデートで対応された |
Bluetoothバージョン | バージョン5.2 |
対応コーデック | SBC / AAC / LDAC |
ドライバー | 5mmダイナミックドライバー |
バッテリー持続時間 | ノイキャンON時 イヤホン本体:最大6時間、イヤホンケース併用:最大20時間 ノイキャンOFF時 イヤホン本体:最大9時間、イヤホンケース併用:最大30時間 |
サイズ | イヤホンケース:縦42.8 x 横59.9 x 厚み27.1 mm イヤホン本体:縦17.9 x 横22.9 x 厚み12.3 x ノズル8.4 mm |
カラー | ホワイト、ブラック、エクリュ(灰色がかった黄褐色)、アースブルー |
重量 | ケース+イヤホン:約42.3g、イヤホン両耳:約9.3g |
イヤホン防水規格 | IPX4 |
充電ポート | USB-C |
保証期間 | 1年間(ソニーストアで購入すると3年間) |
その他 | ハイレゾ対応 専用アプリによるファームウェアアップデート、イコライザー設定などに対応 脱着センサーによる音楽の自動再生/一時停止 DSEE Extremeによるハイレゾ級の高音質な音楽再生 360 Reality Audioによる臨場感ある音楽再生 Spotify Tap機能に対応 Google Fast Pairに対応 |
価格(Amazon/税込み) | 20,300円(2022年12月現在) |
定価(税込み) | 26,400円 |
発売日 | 2022年6月3日 |
SONY LinkBuds Sは、ワイヤレス充電やマルチポイント接続は未対応ではあるものの、ハイレゾコーデックのLDACに対応していたり、空間オーディオ、アプリとの連携など多機能です。
マルチポイント接続は2022年11月のファームウェアアップデートにて対応されました。
このマルチポイント接続はLDACコーデックのまま接続することが可能です。
価格は実売価格2万円台前半若干高めであるものの、これだけの機能性であれば十分であると言えます。
SONY LinkBuds Sレビュー
外観はコンパクトでシンプルさがとても魅力
SONY LinkBuds Sのイヤホンケースは写真のように丸みを帯びていてシンプルな筐体となっていて上面にはSONYと彫られています。
質感はさらさらとしていますが、手に持っていて滑ってしまうようなこともありません。
フラッグシップモデルのWF-1000XM4と比べると可愛らしくコンパクトになっていることが分かります。
前面にはインジケーターが搭載されていて写真のように点灯します。
イヤホンケース裏面には充電用のUSB-Cポートとリセットボタンが搭載されています。
イヤホンケースを開けるとこのようにイヤホンが収納されています。
ケースとイヤホン本体のマグネットはとても強力で強く振っても開いてしまうことはないため、バッグの中などで思いがけず開いてしまっているということはありません。
イヤホン本体は、SONYのフラッグシップモデルであるWF-1000XM4と似ていますが、よりシンプルな形状となっています。
サイズはWF-1000XM4より40%小さくなっていることが分かります。
イヤホン本体を横から見るとこのような形状でSONYのロゴが彫られています。
また、ノズル部分が長めであることが特徴的です。
イヤホン本体裏面には脱着センサーが搭載されており、音楽の自動再生・自動一時停止を行うことができます。
また、ノズル先端の形状は通常の円形のため、サードパーティ製のイヤーピースに付け替えることも可能です。
付属品はイヤーピース、USB-Cケーブル、マニュアル類が同梱されている
SONY LinkBuds Sには、シリコンタイプのイヤーピース(SS / S / M / LL)USB-A to USB-Cケーブル、使用上の注意などの冊子が付属しています。
イヤーピースは少し高さがあり、他のものと比べると若干硬めでしっかりとした作りとなっており、耳の奥の方まで入り込むような装着感となります。
マニュアルは付属していませんが、headphones connectアプリで簡単な操作方法を確認することが可能です。
装着感は耳の奥の方でしっかりとフィットし外にはみ出しづらく快適
SONY LinkBuds Sは、コンパクトさがウリの1つですので装着すると耳にかなり余裕があり、耳の小さい方でも装着することが可能です。
装着感は、耳のかなり奥でフィットして安定感があり、とても快適です。
一方でカナル型特有の閉塞感が苦手という方にはあまり合わないかもしれません。
装着したところを前から見ると外側にあまりはみ出ることもなく、目立ちにくく、違和感などはありません。
そのため、ファッションの邪魔になりにくく、自然に装着できることが大きなメリットです。
アプリでのカスタマイズ性は必要十分でハイエンドモデル並みに高い
SONY LinkBuds Sは、これまでのSONY製品同様にSONY Headphones Connectアプリで様々なカスタマイズを行うことができます。
SONY Headphones Connectアプリでできること
- ファームウェアアップデート
- イヤホン本体、ケースのバッテリー残量の確認
- ANC / 外音取り込み / オフのモード切り替え
- 外音取り込みの強さ設定、ボイスフォーカス機能
- スピーク・トゥ・チャット機能オン/オフ
- 音声アシスタントの切り替え
- 最適なイヤーピースの判定機能
- オーディオモード(音質優先 / 接続優先の切り替え)
- DSEE Extreme機能オン / オフ
- イコライザー設定
- イヤホンタッチ操作のカスタマイズ
- 外音コントロール操作設定
- 自動電源オフ機能のオン / オフ
- イヤホンを外したときの自動再生 / 一時停止のON/OFF
- イヤホンの電源オン / オフ
- イヤホン設定のバックアップと復元
- 音声ガイダンスのオン / オフ、言語設定
- アダプティブサウンドコントロール(範囲により設定を自動的に切り替える機能)
- 360 Reality Audio設定
- Quick Access設定
- 他アプリ(Spotify/Endel/Auto Play/Locatone)との連携設定
※太字は他のイヤホンではあまりみかけない機能
LinkBuds Sは他アプリとの連携機能が強化されており、簡単にサブスクサービスのSpotifyを立ち上げることができます。
また、Auto Playは、イヤホン装着時、席を立って動き出した時、通話が終わった時といった利用シーンを検知し自動で音楽再生を行ってくれるアプリとなっています。
このようにSONY LinkBuds Sは、先ほどご紹介した通り、様々なアプリと連携することがきることが魅力の1つであり、新感覚の音楽体験をすることが可能です。
その他はフラッグシップモデルのWF-1000XM4にも引けをとらないカスタマイズ性能があり、ガジェット好きな方でも満足できる機能が揃っています。
音質は素晴らしいSONYサウンドだがテンポの速い曲での解像感が低く感じる
SONY LinkBuds Sは、5mmという完全ワイヤレスイヤホンの中でも小さいドライバーを搭載していますが、しっかりとSONYサウンドが再現されています。
一般的にドライバーサイズが大きければ大きいほど迫力のある音が出せますが、LinkBuds Sは耳の奥でフィットする形状もあるせいか、しっかりと迫力のある音を感じることができます。
解像感もとても高く、SONYサウンドらしくどこかの音域を強調せずに柔らかい音質となっているため、聴き疲れが少なく長時間の使用も快適です。
しかし、テンポが速い楽曲を聴いた場合、フラッグシップモデルのWF-1000XM4と比べると若干解像感が低く感じるため、どちらかと言えばテンポが速くない楽曲に合う音質となっています。
360 Reality Audioは最高の音楽体験。サブスクはAmazon Music Unlimited一択!
SONY LinkBuds Sは、360 Reality Audioと呼ばれる空間オーディオ機能に対応しています。
まるでコンサートホールの真ん中に立っているような前後左右、そして奥行きも伴って様々な場所から音が鳴っていると感じられるリッチな音楽体験をすることができます。
この360 Reality Audioに対応しているアプリはdeezerやnugs.netという海外楽曲中心のアプリばかりでしたが、2021年10月にAmazon Music Unlimitedでも対応されました。
まだまだ邦楽の楽曲数も多くはないものの、かなり良い選択肢になったといえます。
Amazon Music Unlimitedは、空間オーディオだけでなく、ハイレゾ音源も多く配信しているため、LDACを搭載しているSONY LinkBuds Sとの相性がとても良いです。
あわせて読みたい 完全ワイヤレスイヤホンでハイレゾを聴くのに必要なモノは?おすすめ製品もご紹介!!
操作感はレスポンスは早いがすべての操作がイヤホン本体ではできない
SONY LinkBuds Sの操作はイヤホン本体に搭載されているタッチセンサーで行います。
SONY LinkBuds Sのデフォルトの操作コマンド一覧
‘ 操作 ‘ | 操作コマンド |
---|---|
音楽の再生/一時停止 | 右を1回タップ |
曲送り | 右を2回タップ |
曲戻し | 右を3回タップ |
音声アシスト起動/解除 (Siri/Googleアシスタント) | 右を長押し |
モード切替え | 左を1回タップ (ANC→外音取り込み(アンビエント)→ANCの順に切り替わります) |
Quick Access | 左を2回タップ・3回タップ (Quick Access設定で起動するアプリを設定可能) |
クイックアテンション | 左を長押し (長押ししている間だけ外音取り込みを行います) |
電話をかける | 右または左を2回タップ |
電話を受ける | 右または左を2回タップ |
電話を切る | 右または左を2回タップ |
LinkBuds Sのタッチ感度は良く、タッチセンサーが大きいのでタッチミスもありません。
また、操作時のレスポンスは他に比べても十分早く、快適に操作することが可能です。
一方で必要な操作を全てイヤホン本体で行うことができません。(デフォルトだと音量の上げ下げが不可)
そのため、普段音楽を聴いている時にスマホをバッグの中に収納していてイヤホンで全ての操作を行いたいという方は注意が必要です。
アクティブノイズキャンセリング(ANC)は実用十分で強力な性能
SONY LinkBuds Sのノイキャンは十分強力で周囲の騒音をしっかりと軽減してくれます。
音楽を聴きながら(音量40〜50%程度)ノイキャンをオンにした時の具体的な騒音の聞こえ方はこのような感じです。
- 自宅内の家電製品の音:全く聞こえない
- 商店街などの雑踏の音:全く聞こえない
- 電車内でのアナウンス:何を言っているか分かるときと分からないときがある
- 電車の走行音:そこそこ聞こえる
このように他メーカーのフラッグシップモデルと比較しても十分な性能となっています。
WF-1000XM4には通常のノイキャンだけでなく、風切り音を防止するためのモードが搭載されていましたが、LinkBuds Sには搭載されていません。
しかし、LinkBuds Sは耳から外側にはみ出ていないことによってそもそも風切り音が気になるほどではないため、風切り音防止モードが搭載されていないことのデメリットは感じませんでした。
外音取り込みは音楽をかけながらでもコンビニやスーパーでの会話も十分可能
SONY LinkBuds Sの外音取り込みは周囲のすべての音を取り込むモードと人の声にフォーカスを当てて取り込むモードの2種類が搭載されています。
また、外音取り込みの強さはHeadphones Connectアプリにて20段階で調整可能です。
LinkBuds Sは、常時接続をコンセプトの1つとしているだけあって外音取り込みも優秀で音楽をかけながらでもコンビニやスーパーでの店員さんとの会話も十分可能な性能となっています。
通話品質はとてもクリアな音声が相手に届き、重要なシーンでも十分使える
SONY LinkBuds Sの通話音声をzoomで録音したものがこちらです。
通話品質はかなり自然で他のマイクでは拾いづらい低音域の音声もしっかり拾っており、クリアな音声を相手に届けることができています。
そのため、ビジネスやオンライン授業などでのプレゼンといった重要な場面でもストレスなく使用することが可能となっています。
SONY LinkBuds Sの気になったところ・デメリット
必要な全ての操作をイヤホン本体で行うことができない
SONY LinkBuds Sは、再生・一時停止、曲送り・曲戻し、音量の上げ・下げ、ノイキャンや外音取り込みといった必要な操作を行うことができません。
SONY WF-1000XM4の操作のカスタマイズはアプリで行うことができますが、1回タップや2回タップなどのコマンド単位で行うことが出来ず、ある程度のグループ単位で行う必要があります。
そのため、デフォルトコマンドのように左が外音コントロール、右が再生コントロールとすると音量コントロールを割り当てできず、スマホで行うことになります。
様々なアプリと連携するためには制約が発生する
SONY LinkBuds Sは、Spotify、Locatone、Endel、Auto Playといったアプリと連携し新しい音楽体験を行うことができます。
しかし、これらのアプリと連携すると以下のような制約が発生します。
- LDACで音楽を聴くことができなくなる。
- 片耳のみでイヤホンを使うことができなくなる。
これらの制約があっても素晴らしいイヤホンには違いありませんが、このことに関しては認識しておくことをおすすめします。
LinkBudsほど自然には外音が取り込めない
SONY LinkBuds Sは、LinkBudsと同じく周囲の音を自然に取り込むことができることをコンセプトの1つとしている完全ワイヤレスイヤホンです。
LinkBuds Sの外音取り込みはとても優秀ですが、リング型ドライバーを搭載していて物理的に穴が開いているLinkBudsに比べるとそこまで自然とは言えません。
そのため、外音取り込みを特に重視する方はLinkbudsをおすすめします。
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SONY LinkBuds Sの総合評価は☆4.5
SONY LinkBuds Sは、音質はもちろん、ノイキャンや外音取り込み、通話品質などすべての機能のレベルがとても高いことが特徴です。
また、他メーカーのイヤホンにはない、他のアプリとの連携などLinkBuds Sならではの機能も搭載しており、総合評価は☆4.5となりました。
SONY LinkBuds Sはコンパクトさやフィット感、革新性を求める方におすすめのモデル!
最後にSONY LinkBuds Sの良いところ・気になるところをまとめます。
- とてもコンパクトな筐体
- 耳の奥でしっかりフィットする装着感
- フラッグシップモデル並みのカスタマイズ性能
- 実用的なノイキャン・外音取り込み
- 他アプリとの連携性能
- 重要なシーンでも使える通話性能
- 必要な操作をイヤホン本体で行うことができない
- 他アプリと連携すると制約が発生する
- 外音取り込み性能はLinkBudsほどではない
SONY LinkBuds Sは、SONY製品らしく、すべての機能がハイクオリティで快適に使用できます。
価格がWF-1000XM4と近いものの、コンパクトでフィット感が高いモデルを求めている方や他のメーカーにはない、アプリとの連携機能は革新的で新しいものが欲しいという方におすすめです。
ノイキャンは十分強力であるものの、WF-1000XM4に比べると劣るため、とにかくノイキャン性能を重視したいという方や高級感を重視する方はWF-1000XM4をおすすめします。
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