SONY LinkBudsは、骨伝導イヤホンなどと同じ、ながら聴き専用の完全ワイヤレスイヤホン(TWS)です。
骨伝導イヤホンの場合、頭の後ろにバンドが回ってしまうなど大きいものが多いですが、LinkBudsはTWSですのでコンパクトで自然に装着することが可能です。
LinkBudsは通常のTWSと違い、リング型ドライバーが搭載されており周囲の音を取り込みながらBGMをかけるように音楽も聴こえ、日常に自然に音楽をプラスしてくれます。
ただ、通常の完全ワイヤレスイヤホンとはコンセプトが全然違うため、使用されるシーンによっては合わないということも考えられます。
そこで本記事では、これまで45個以上の完全ワイヤレスイヤホンをレビューしてきた管理人がSONY LinkBudsを徹底レビューします。
レビュー動画:【SONY LinkBudsレビュー】ながら聴きに最適な音質も素晴らしい新感覚の完全ワイヤレスイヤホンを徹底レビュー!!
本記事の内容は管理人が運営しているYouTubeチャンネルでも詳細にご紹介していますのでこちらもぜひご覧ください。
SONY LinkBudsのスペック・価格
SONY LinkBudsのスペック・価格一覧
ノイズキャンセリング | 未対応 |
---|---|
外音取り込み | 機能としては未対応だが外音は入ってくる |
ワイヤレス充電 | 未対応 |
片耳のイヤホンのみで使用 | 対応(モノラル再生) |
マルチポイント接続 | 未対応 |
Bluetoothバージョン | ver.5.2 |
対応コーデック | SBC / AAC |
ドライバー | 12mmリング型(開放型)ダイナミックドライバー |
充電時間 | 10分間充電した場合、最長90分使用可能 |
バッテリー持続時間 | イヤホン本体:最大5.5時間 イヤホンケース併用:最大17.5時間 |
サイズ | イヤホンケース:縦41.4 x 横48.2 x 厚み31.1 mm イヤホン本体:縦15.7 x 横26.9 x 厚み15.1 mm |
カラー | ホワイト、グレー |
重量 | ケース+イヤホン:約41.5g、イヤホン両耳:約8.1g |
イヤホン防水規格 | IPX4 |
充電ポート | USB-C |
保証期間 | 1年間(ソニーストアで購入すると3年間) |
その他 | アプリによるファームウェアアップデート、イコライザー設定、 操作コマンドのカスタマイズなどに対応 脱着センサーによる音楽の自動再生/一時停止 DSEEによるCD音質相当の音質を実現 Spotify Tap機能に対応 Google Fast Pairに対応 360 Reality Audio対応 |
価格(Amazon/税込み) | 19,605円(2022年5月現在) |
定価(税込み) | 23,100円 |
発売日 | 2022年2月25日 |
SONY LinkBudsは、ながら聴き用完全ワイヤレスイヤホンですのでノイキャンや外音取り込みといった機能は未搭載となっています。
しかし、リング型ドライバーが搭載され、耳の穴を塞がないことで周囲の音を自然に取り込むことができます。
また、360 Reality Audioにも正式に対応しているため、Amazon Music Unlimitedなどの対応音源を再生することでリッチな音楽体験をすることができます。
SONY LinkBudsレビュー
外観はとてもコンパクトでこれまでのTWSとは一線を画す斬新なデザイン
SONY LinkBudsのイヤホンケースは写真のように細かい模様が入っていておしゃれな筐体となっています。
質感はさらさらとしていますが、手に持っていて滑ってしまうようなことはなく、高級感もあります。
イヤホンケース前面にはインジケーターとケースを開けるためのボタンが搭載されています。
ケース後面にはUSB-Cの充電ポートとリセットボタンが搭載されています。
LinkBudsは、ワイヤレス充電には未対応のため、こちらから充電することになります。
イヤホン本体は丸いものを2つ繋げたような外観になっていて右側のリング型ドライバーがLinkBudsの特徴となっていてこちらから周囲の音を自然に取り込んでくれます。
左上にはフィッティングサポーターが装着されていて耳に引っ掛けることで安定させます。
裏面にはL/Rの表記や脱着センサーが搭載されています。
脱着センサーによってイヤホンを装着したときに音楽の自動再生、外した時に自動一時停止を行うことができます。
6.44インチのスマホと500円玉とサイズを比較するととてもコンパクトな筐体であることが分かります。
付属品はフィッティングサポーター、USB-Cケーブル、保証書等が同梱している
SONY LinkBudsは、フィッティングサポーター(XS / S / M / L / XL)、USB-A to USB-Cケーブル、保証書、使用上の注意などの書類が付属しています。
操作説明書は付属していませんが、SONY公式webサイトに掲載されていますので必要な方はご覧ください。
装着感は耳の中にしっかり収まり落ちる心配もない
SONY LinkBudsを装着し、横から見るとしっかりと耳に収まってはみ出たりするようなことはなく、フィッティングサポーターが耳に引っかかるため、耳から外れてしまう心配も少ないです。
ただ、フィッティングサポーターはとても柔らかいため、サイズが合わないとうまく耳にうまく引っかからないため、注意が必要です。
LinkBudsを装着し、前から見るとこのようにほとんどはみ出ておらず、目立たないため、違和感は全くありません。
カナル型ほどの安定感はないものの、日常使いで外れてしまって落としてしまうという心配はなく、耳の負担になりにくい装着感となっています。
アプリのカスタマイズ性はとても高く自分好みに設定できる
SONY LinkBudsは、これまでのSONY製品同様にSONY Hearphones Connectアプリで様々なカスタマイズを行うことができます。
Sony Headphones Connectアプリでできること
- ファームウェアアップデート
- イヤホン本体、ケースのバッテリー残量の確認
- スピーク・トゥ・チャット機能オン/オフ
- 音声アシスタントの切り替え
- Bluetooth接続品質(音質優先 / 接続優先の切り替え)
- DSEE機能オン / オフ
- イコライザー設定
- イヤホンタッチ操作のカスタマイズ
- 外音コントロール操作設定
- 自動電源オフ機能のオン / オフ
- イヤホンを外したときの自動再生 / 一時停止のON/OFF
- イヤホンの電源オン / オフ
- イヤホン設定のバックアップと復元
- 音声ガイダンスのオン / オフ、言語設定
- アダプティブボリュームコントロールのON/OFF
- ワイドエリアタップのON/OFF
- 360 Reality Audio設定
- Locatoneとの連携設定
- Spotify Tap設定
LinkBudsの特徴として別アプリと連携することができ、Spotifyと連携をすることでイヤホン本体での操作で簡単にSpotifyのプレイリストの再生や切り替えが可能です。
また、アダプティブボリュームコントロールという周囲の騒音の大きさによって音楽の音量を自動で上げ下げしてくれることができるながら聴きTWSならではの機能も搭載しています。
このように様々なカスタマイズを行うことができ、ガジェット好きな方でも満足できる機能が揃っています。
音質はどの音域も柔らかくて解像感の高いSONYサウンドが再現されている
SONY LinkBudsの音質は、解像感がとても高いSONYサウンドが再現されています。
どの音域も柔らかく、耳に刺さるような音質ではないため、聴き疲れが少なく、常に装着していることをコンセプトにしているLinkBudsにはぴったりでずっと音楽を聴いていたくなります。
また、どこかの音域が無理に強調されているといったこともないため、様々なジャンル・楽曲にも合います。
周囲の音が聞こえていても音楽はしっかりと聞こえるため、日常の中にBGMのように音楽をプラスしてくれて音楽を聴くのがより楽しくなります。
360 Reality Audioは最高の音楽体験。サブスクはAmazon Music Unlimited一択!
SONY LinkBudsは、360 Reality Audioと呼ばれる空間オーディオ機能に対応しています。
まるでコンサートホールの真ん中に立っているような前後左右、そして奥行きも伴って様々な場所から音が鳴っていると感じられるリッチな音楽体験をすることができます。
この360 Reality Audioに対応しているアプリはdeezerやnugs.netという海外楽曲中心のアプリばかりでしたが、2021年10月にAmazon Music Unlimitedでも対応されました。
まだまだ邦楽の楽曲数も多くはないものの、かなり良い選択肢になったといえます。
操作感は新感覚のワイドエリアタップで面白いが精度は完璧とは言えない
SONY LinkBudsのイヤホン本体での操作は、振動によって行い、イヤホン本体や耳と頬の間をタップすることがで行います。
SONY LinkBudsのデフォルトの操作コマンド一覧
‘ 操作 ‘ | 操作コマンド |
---|---|
音楽の再生/一時停止 | 右または左を2回タップ |
曲送り | 右または左を3回タップ |
電話を受ける/切る | 右もしくは左を2回タップ |
音声をイヤホンに切り替え | 右もしくは左を3回タップ |
他の完全ワイヤレスイヤホンと違い、物理ボタンやイヤホン本体にタッチセンサーがあるわけではなく、振動を検知してイヤホン操作かどうかを判断しています。
また、耳と頬の間をタップすることでも操作可能なワイドエリアタップが搭載され、新感覚の操作感になっています。
このワイドエリアタップによるイヤホン操作は精度が完璧とは言えず、操作ミスが発生することがあります。
そのような場合はイヤホン本体をタップすることで操作ミスはかなり少なくなりますのでおすすめです。
通話品質はビジネスでの通話も可能で自然に会話をすることができる
SONY LinkBudsの通話音声をzoomで録音したものがこちらです。
相手に届く音声は、低音までしっかり拾えていてとても自然に会話をすることができます。
そのため、ビジネスでの商談やオンライン授業でのプレゼンなどの重要なシーンでも快適に使用することができます。
SONY LinkBudsの気になったところ
アダプティブボリュームコントロールは周囲の音が大きい時はかなりうるさく、音量調節が難しい
SONY LinkBudsは、周囲の音が自然に入ってくるのが一番の特徴ですが、電車に乗っているときなど周囲の音が大きすぎると音楽が聞こえなくなってしまいます。
そんなときに便利な機能がアダプティブボリュームコントロールで周囲の音によって音楽の音量を自動で上げ下げしてくれます。
このアダプティブボリュームコントロールはしっかりと動作するものの、電車乗車時などは走行音が大きいのに加え、音楽の音量も大きすぎてかなりうるさいと感じてしまいました。
そのため、管理人としてはこの機能ではなく、自分で音量を調整しています。
耳周辺での操作はタッチセンサーほど快適な操作性ではない
SONY LinkBudsはワイドエリアタップという耳と頬の間をタップしても操作可能なとてもユニークで新しい機能を搭載しています。
この機能はとても面白く、操作も可能ですが、イヤホンのタッチセンサーで操作するほど操作性は良くなく、誤操作も発生してしまいます。
今後のアップデートなどで操作性が上がることが期待されますが、現状ではイヤホン本体をタップするほうが快適に操作可能です。
イヤホンケースが少々開けづらい
SONY LinkBudsのイヤホンケースはとてもコンパクトで持ち運びも苦にならないところが大きなメリットの1つです。
しかし、ケースが小さく、開ける際にはボタンを押さなければいけないこともあって他の完全ワイヤレスイヤホンのケースに比べると若干開けづらくなっています。
その反面、ケースがバッグの中などで不意に開いてしまう心配がないという部分は評価できるポイントです。
SONY LinkBudsの総合評価は☆4.5
SONY LinkBudsは、これまでの完全ワイヤレスイヤホンの常識を覆すリング型ドライバーを搭載していて日常の生活に音楽をプラスできるのはとても気持ちが良いです。
これまでもApple AirPodsのような開放型のモデルはありましたが、それとは全く自然さが違い、唯一無二のイヤホンと言えるため、総合評価は☆4.5となりました。
SONY LinkBudsはどんなときでも音楽に囲まれていたい方におすすめの新感覚TWS!
最後にSONY LinkBudsの良いところ・気になるところをまとめます。
- 周囲の音の自然な聞こえ方
- 音場が広く、ハイレゾ並みの音質
- コンパクトで唯一無二の外観、デザイン
- ビジネスなどでも使用可能な通話品質
- 音量調節が難しい
- ワイドエリアタップの精度は完璧ではない
- イヤホンケースが少々開けづらい
SONY LinkBudsは、ながら聴き用完全ワイヤレスイヤホンという唯一無二のコンセプトの完全ワイヤレスイヤホンでとにかく自然に周囲の音を聞き取りながら音楽を楽しむことができます。
海沿いで波の音を聞きながらBGMとして音楽を流すという場面ではまるでドラマや映画のワンシーンのような体験をすることができます。
また、テレワークや職場で音楽を聴きながら仕事をするという場合や自転車に乗る時などでも大いに活躍します。
一方、電車で通勤や通学する方など周囲の音がとても大きいところでイヤホンを使いたいという方にはあまり向いていないため、同じSONYのノイキャン搭載のWF-1000XM4はとてもおすすめです。
ぜひ参考にしてください。
本記事の内容は管理人が運営しているYouTubeチャンネルでも詳細にご紹介していますのでこちらもぜひご覧ください。
本サイトでは、SONYのノイキャン入りフラッグシップ完全ワイヤレスイヤホンWF-1000XM4のレビューも行っています。
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