SENNHEISER MOMENTUM True Wireless 3(MTW3)は、大人気だったMOMENTUM True Wireless 2(MTW2)の後継機でフラッグシップモデルの完全ワイヤレスイヤホン(TWS)です。
2基のプロセッサを搭載するなどフラグシップモデルならではのスペックで2022年No.1候補筆頭のイヤホンに仕上がっています。

音質はもちろん、その他の機能も素晴らしく毎日の通勤や通学を始めとした音楽生活を豊かにしてくれます。
本記事では、そんな素晴らしいMTW3をこれまで50個以上の完全ワイヤレスイヤホンをレビューしてきた管理人が徹底レビューします。
- 高級感があり、所有欲も満たせる外観・デザイン
- 中音域の抜け感を初めとした素晴らしいゼンハイザーサウンド
- レスポンスが早い快適な操作性
- コンビニやスーパーでも快適に会話できる外音取り込み
- ビジネスやプレゼンでも快適に会話できる通話性能
- 脱着センサーOFFでも操作できてしまう
- ノイキャンの強さを手動で調整できない
- 激しい運動には向かない
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レビュー動画:【SENNHEISER MOMENTUM True Wireless 3ファーストインプレッションレビュー】2022年No.1候補筆頭の完全ワイヤレスイヤホンを開封から使用までしっかりご紹介!
本記事の内容は管理人が運営しているYouTubeチャンネルでも詳細にご紹介していますのでこちらもぜひご覧ください。
SENNHEISER MOMENTUM True Wireless 3のスペック・価格
SENNHEISER MOMENTUM True Wireless 3のスペック・価格一覧
ノイズキャンセリング | 対応 |
---|---|
外音取り込み | 対応 |
ワイヤレス充電 | 対応 |
片耳のイヤホンのみで使用 | 対応(モノラル再生) |
マルチポイント接続 | 対応 ※2022年10月のファームウェアアップデートにて対応された |
Bluetoothバージョン | バージョン5.2 |
対応コーデック | SBC / AAC / aptX / aptX adaptive |
ドライバー | 7mmダイナミックドライバー |
充電時間 | 約1.5時間 10分充電で最大1時間再生可能 |
バッテリー持続時間 | イヤホン本体 最大7時間 イヤホンケース併用 最大28時間 |
サイズ | イヤホンケース:縦44.0 x 横69.4 x 厚み35.2 mm イヤホン本体:縦20.8 x 横17.3 x 厚み14.4 x ノズル11.2 x ノズルの先端の直径6.1 mm |
カラー | ブラック、ホワイト、グラファイト(Amazon限定) |
重量 | ケース+イヤホン:約77.8g、イヤホン両耳:約11.7g |
イヤホン防水規格 | IPX4 |
充電ポート | USB-C |
保証期間 | 2年間 |
その他 | 専用アプリによるファームウェアアップデート、イコライザー設定などに対応 NC制御+DAC用のもう一基のプロセッサを搭載 脱着センサーによる音楽の自動再生/一時停止 |
価格(Amazon/税込み) | 36,300円(2022年12月現在) |
定価(税込み) | 39,930円 |
発売日 | 2022年5月20日 |
SENNHEISER MTW3の一番の大きな特徴としてはノイズキャンセリング用とDAC(Digital Analog Converter)用のプロセッサを1基ずつ搭載されているという点です。
これにより、96kHz/24bitのハイレゾ音質を再生することが可能でありながらノイキャン性能も担保することが可能となっています。
SENNHEISER MOMENTUM True Wireless 3レビュー
外観はMTWシリーズらしさを残しつつ刷新されたフラッグシップならではの高級感がかっこいい

SENNHEISER MTW3のイヤホンケースはMTW2と同様の素材となっていて他の完全ワイヤレスイヤホンとは一線を画すデザインとなっていてとてもかっこいいです。
サイズはMTW2に比べると横幅が若干短くなっています。

前作のMTW2は、背面にUSB-Cポートなどが搭載されていましたが、MTW3では、ケース前面にUSB-Cポートとインジケーターが搭載されています。

ケース前面に端子などが集まっているため、ケース後面には特筆すべきものは搭載されていません。

写真を見るとケースからイヤホンがかなりはみ出していますが、ケースを開けたまま逆さにして大きく振るなどしてもイヤホンが外れてしまうということはないくらいマグネットが強力です。
マグネットは強力であるものの、イヤホンを取り出す際は簡単に取り出すことが可能な点はとても良いポイントです。
また、ケースのフタのマグネットも強力でカバンの中で思いがけずイヤホンが散らばってしまうということもありません。

イヤホン本体は長方形のような形状をしていて1色のみが使われていて前作に比べてコンパクトになっています。
ゼンハイザーのロゴは目立ちすぎずとてもかっこいいデザインとなっています。

イヤホン本体側面はシンプルな形状となっていてアダプターと呼ばれるイヤーウイングが搭載されていることが分かります。

イヤホン本体裏面には、インジケーターや脱着センサーが搭載されています。
この脱着センサーにより、音楽の自動再生や自動一時停止を行うことができます。
また、ノズル先端の形状は円形ですが、直径6.1mmと大きめのため、サードパーティ製のイヤーピースに付け替える場合は軸がそれ以上に広がるものにする必要があります。

6.44インチのスマホや500円玉とサイズを比較するとハイエンドモデルの中ではかなりコンパクトであることが分かります。
付属品はイヤーピース、イヤーウイング、USB-Cケーブル、簡易マニュアルが同梱されている

SENNHEISER MTW3には、シリコンタイプのイヤーピース(XS / S / M / L)、アダプター(イヤーウイング)、USB-A to USB-Cケーブル、マニュアル類が付属しています。
イヤーピースの中にはスポンジのような素材が入っており、ゼンハイザー独自のものとなっています。
マニュアルには日本語でも8枚分の説明が書かれているため、完全ワイヤレスイヤホンを初めて使うという方でも安心です。
装着感は耳の奥まで入り込み、しっかり安定してフィットされる

SENNHEISER MTW3は、フラッグシップモデルの中ではかなりコンパクトですので装着したところを見ても耳にかなり余裕があり、耳を圧迫していないことが分かります。
アダプターが小さいようにも見えますので耳への引っかかりが少ないと感じる場合は交換することで改善できます。
ノズルが長いため、耳の奥の方でフィットして安定感があり、テレワークなどで長時間使用していても痛いということはなくとても快適です。
真っ黒な筐体がかっこよく、目立ちすぎないため、どんなファッションでも邪魔にならないという点はとても良いです。

装着したところを前から見るとこのように耳から外側にはみ出してはいるものの、極端にはみ出してはおらず、自然な見た目となっています。
頭を振ったり走ったりしても耳から外れてしまうということもありませんが、耳の中で揺れてしまうため、激しい運動にはあまり向いていないと言えます。
アプリでのカスタマイズ性は基本的な項目は網羅されていて独自機能も搭載されている

SENNHEISER MTW3は、これまでのゼンハイザー製品同様にSmart Controlアプリで様々なカスタマイズを行うことができます。
Smart Controlアプリでできること
- ファームウェアアップデート
- イヤホンのバッテリー残量の確認
- ノイキャン / 外音取り込み / ANCオフのモード切り替え
- 外音取り込みのモード設定
- 外音取り込みの強さ設定(7段階)
- ノイキャンのモード設定(アダプティブノイキャン / 風切り音の防止)
- イコライザー設定
- Sound Check(パーソナライズされたプリセットの作成)
- タッチ操作のカスタマイズ
- Sound Zones設定(特定の場所でのサウンドモード設定)
- 自動電源オフ時間の設定
- スマートポーズ(イヤホンを外したときの自動再生 / 一時停止)のON/OFF
- 自動着信設定
- 音声アナウンス、操作音のON/OFF
- 音声アナウンスの言語設定
- 再生中のコーデック確認
- アプリの表示言語設定
このように様々なカスタマイズを行うことができ、ガジェット的に自分好みに設定したいという方でも満足できるカスタマイズ性があります。
他メーカーのイヤホンではあまり見かけない機能として以下が用意されています。
Sound Check:複数のバランスの音源から好きなものを何度か選択していくとパーソナライズされたプリセットを作成してくれる機能。
Sound Zones:自宅や職場などの場所とモードを登録しておくとその場所へ行った際に自動でモードを切り替えてくれる機能。
このように快適な音楽体験ができる機能もしっかりと備えています。
音質は中音域の抜け感や高音域の解像感が素晴らしいゼンハイザーサウンドが最高

SENNHEISER MTW3の音質は、定評のあるゼンハイザーのフラッグシップモデルであり、96kHz/24bitのハイレゾ音質を再生できるaptX adaptiveに対応しており、素晴らしい出来です。
特に中音域の抜け感が素晴らしくボーカルの声が直接脳内に響いてくるようでとても快適です。
また、解像感も高く、高音域の綺麗さも素晴らしいため、高音域・中音域を特に重視したい方にはとてもおすすめな音質になっています。
音場の広さはそこまで広く感じないものの、頭の周りでふわっと音が広がるようでそれも気持ちが良いです。
一方で低音域のアタック感はJBLなどのモデルと比較すると弱めであるため、とにかく低音を重視したいという方にはフィットしないかもしれません。
ハイレゾ音質を楽しみたい場合は、イヤホンだけでなく、音源もハイレゾ品質である必要があります。
本サイトでは、音楽ストリーミングサービス(サブスク)は、ハイレゾ音源はもちろん、空間オーディオにも対応しているAmazon Music Unlimitedをおすすめしています。
合わせて読みたい 完全ワイヤレスイヤホンでハイレゾを聴くのに必要なモノは?おすすめ製品もご紹介!!
操作感はレスポンスが早く快適だが、気になる点もある

SENNHEISER MTW3の操作はイヤホン本体全面に搭載されているタッチセンサーで行います。
SENNHEISER MTW3のデフォルトの操作コマンド一覧
‘ 操作 ‘ | 操作コマンド |
---|---|
音楽の再生/一時停止 | 右を1回タップ |
曲送り | 右を2回タップ |
曲戻し | 左を2回タップ |
音声アシスト起動/解除 (Siri/Googleアシスタント) |
右を3回タップ |
トランスペアレント(外音取り込み)切替え | 左を1回タップ |
ノイキャン切替え | 左を3回タップ |
音量アップ | 左を長押し |
音量ダウン | 右を長押し |
ペアリング | 左右を3秒間長押し |
電話を受ける/切る | 右もしくは左を1回タップ |
着信拒否 | 右もしくは左を2回タップ |
SENNHEISER MTW3はタッチセンサーが大きく、感度やレスポンスも良いため、操作ミスもなく快適に操作することが可能です。
また、表の通り、必要な操作(再生/一時停止、曲送り/曲戻し、音量の上げ/下げ、ノイキャンや外音取り込みの切り替え)をイヤホン本体の操作で行うことができることも良いポイントです。
ただ、タッチセンサーが大きいことによってイヤホンを装着したまま位置を微調整するときなどに誤タッチしてしまうこともあるため、注意は必要です。
アクティブノイズキャンセリング(ANC)は最強ではないが音楽鑑賞を十分手助けしてくれる

SENNHEISER MTW3のノイキャンは、アダプティブノイズキャンセリングが搭載されていて周囲の騒音を軽減してくれます。
MTW3は、スペック部分でもご紹介したとおり、ノイキャン制御用に専用のプロセッサを搭載していますが、ノイキャンの強さに定評のあるSONY WF-1000XM4に比べると弱めとなっています。
音楽を聴きながら(音量50%程度)ノイキャンをオンにした時の具体的な騒音の聞こえ方はこのような感じです。
- 自宅内の家電製品の音:全く聞こえない
- 商店街などの雑踏の音:全く聞こえない
- 電車内でのアナウンス:アナウンスの内容が分かる
- 電車の走行音:走行音は聞こえるが音楽の邪魔にはならない
このようにノイキャンの強さだけを見ると最強クラスとは言えませんが、ノイキャンをONにしていても音質に影響が出ないのがとても良いポイントです。
また、風切り音防止モードも搭載されており、こちらは十分な効き目で風が強い日などではわずらわしい風の音をしっかりと軽減してくれるため、音楽に没入させてくれます。
トランスペアレントモード(外音取り込み)は自然でクリアに聞こえるため、会話も十分可能

SENNHEISER MTW3の外音取り込みは音楽を再生しながら周囲の音を取り込むWith Musicと音楽を一時停止して周囲の音を取り込むPause Musicの2種類があります。
また、周囲の音を取り込む強さを無段階で選ぶことが可能です。
取り込んだ音声は十分自然でクリアですので取り込む強さを調節することで音楽を聴きながらでもコンビニやスーパーでの会話が十分可能です。
もし、それでも会話が不安という方は音楽を一時停止して周囲の音を取り込むPause Musicを使用することによりさらに快適に会話できます。
通話品質はクリアでビジネスなどのプレゼンの場面でも快適
SENNHEISER MTW3の通話音声をzoomで録音したものがこちらです。
通話品質は、若干機械音っぽさはあるものの、マイクなども製造しているメーカーということもあり、しっかりと音を拾ってくれていて十分クリアな音声を通話相手に届けることができます。
そのため、ビジネスシーンやオンライン授業でのプレゼンといった重要な場面でも十分活用することが可能です。
SENNHEISER MOMENTUM True Wireless 3の気になったところ
脱着センサーOFF時でも操作ができてしまう

SENNHEISER MTW3の操作感度やレスポンスは素晴らしく操作は快適ですが、気になる点もあります。
それは片方のイヤホンを外し、脱着センサーがOFFの状態でタッチセンサーをタップすると操作が効いてしまうというところです。
他メーカーでは脱着センサーがONのときだけ操作が可能でセンターOFFの状態では操作できないものが一般的ですが、これがわずらわしいと感じる方はSONY WF-1000XM4などがおすすめです。
関連記事 迷ったらこれで間違いなし!SONY WF-1000XM4は最高な完全ワイヤレスイヤホンの1つを徹底レビュー!
ノイキャンの強さを手動で調整できない

SENNHEISER MTW3のノイキャンは騒音の大きさによってノイキャンの強さを自動で調整してくれるアダプティブノイズキャンセリングが搭載されています。
しかし、他メーカーのイヤホンのようにノイキャンの強さを手動で調整することはできません。
そのため、常にノイキャンをMAXにしておきたいという方や弱めにしておきたいという方はTechnics EAH-AZ60などの他のイヤホンがおすすめです。
関連記事 【Technics EAH-AZ60レビュー】パナソニックのHi-Fiオーディオブランドのとても高い完成度の全部入り完全ワイヤレスイヤホンを徹底レビュー!!
頭が揺れるとイヤホンも揺れるので激しい運動には向かない

SENNHEISER MTW3は、他メーカーのフラッグシップモデルと比較するとかなりコンパクトで装着しても目立ちにくいのがとても良いポイントです。
しかし、コンパクトであるが故に耳に余裕ができ、頭を振った際などは外れるようなことはないものの、耳の中でイヤホンが揺れるのを感じます。(アダプターで調整したとしても)
そのため、激しい運動には合わないと感じているため、どんなシーンでも使用したいといった方はフィット感抜群のJBL LIVE FREE2 TWSなどがおすすめです。
関連記事 JBL LIVE FREE2 TWSはコスパも機能も妥協なし!最高のミドルレンジ完全ワイヤレスイヤホンを徹底レビュー!!
SENNHEISER MOMENTUM True Wireless 3の総合評価は☆4.5
SENNHEISER MTW3は、音質を筆頭にそれぞれの機能が全てハイレベルで外観にもこだわりがあり、所有欲も満たしてくれます。
まさにゼンハイザーのフラッグシップにふさわしいイヤホンであり、総合評価は☆4.5となりました。
SENNHEISER MOMENTUM True Wireless 3は素晴らしい音質はもちろん、デザインや機能性を兼ね備えた最高なイヤホンの1つ!
最後にSENNHEISER MTW3の良いところ・気になるところをまとめます。
- 高級感があり、所有欲も満たせる外観・デザイン
- 中音域の抜け感を初めとした素晴らしいゼンハイザーサウンド
- レスポンスが早い快適な操作性
- コンビニやスーパーでも快適に会話できる外音取り込み
- ビジネスやプレゼンでも快適に会話できる通話性能
- 脱着センサーOFFでも操作できてしまう
- ノイキャンの強さを手動で調整できない
- 激しい運動には向かない
SENNHEISER MTW3は、名門オーディオメーカーのフラッグシップモデルらしい素晴らしい音質はもちろん、デザインや操作性、通話性能などどれも素晴らしく最高のTWSの1つです。
特にこれだけのクオリティでこのコンパクトさは素晴らしく他のフラッグシップモデルも迷っているけど大きいイヤホンは嫌という方にも最適なモデルです。
このイヤホンを使用すると憂鬱な毎日の通勤や通学の時間も元気になれますし、もちろんテレワークやオンライン授業など室内での使用にももってこいです。
ぜひ一度チェックしてみてくださいね。
本記事の内容は管理人が運営しているYouTubeチャンネルでも詳細にご紹介していますのでこちらもぜひご覧ください。
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