YAMAHA TW-E5Bは、ノイズキャンセリングは未搭載の音質重視の完全ワイヤレスイヤホン(TWS)です。
日本を代表する楽器メーカーであるYAMAHAらしい中音域や高音域の音質が素晴らしく、ボーカル重視の楽曲や弾き語りなどにとても合うモデルに仕上がっています。
本記事では、そんなYAMAHA TW-E5Bをこれまで45個以上のTWSをレビューしてきた管理人が徹底レビューします。
本記事の内容は管理人が運営しているYouTubeチャンネルでも詳細にご紹介していますのでこちらもぜひご覧ください。
YAMAHA TW-E5Bのスペック・価格
YAMAHA TW-E5Bのスペック・価格一覧
ノイズキャンセリング | 未対応 |
---|---|
外音取り込み | 対応 |
ワイヤレス充電 | 未対応 |
片耳のイヤホンのみで使用 | 対応(モノラル再生) |
マルチポイント接続 | 未対応 |
Bluetoothバージョン | バージョン5.2 |
対応コーデック | SBC / AAC / aptX / aptX adaptive |
ドライバー | 7mmダイナミックドライバー |
充電時間 | イヤホン本体:約1.5時間 イヤホンケース:約2.5時間 |
バッテリー持続時間 | イヤホン本体 最大8.5時間 イヤホンケース併用:最大30時間 |
サイズ | イヤホンケース:縦49.8 x 横65.5 x 厚み33.3 mm イヤホン本体:縦20.3 x 横27.2 x 厚み21.6 x ノズル10.8 mm |
カラー | ブルー、ブラウン、ブラック、グレー |
重量 | ケース+イヤホン:約59.8g、イヤホン両耳:約13.1g |
イヤホン防水規格 | IPX5 |
充電ポート | USB-C |
保証期間 | 1年間 |
その他 | 専用アプリによるファームウェアアップデート、イコライザー設定などに対応 ゲーミングモード(低遅延モード)搭載 |
価格(Amazon/税込み) | 15,000円(2022年3月現在) |
定価(税込み) | オープン価格 |
発売日 | 2022年3月25日 |
YAMAHA TW-E5Bは、ノイキャンやワイヤレス充電は未搭載であるものの、アプリでのカスタマイズや外音取り込みなど必要な機能が揃っているモデルです。
また、動画の試聴時やゲーム時に遅延を軽減してくれるゲーミングモード(低遅延モード)も搭載されています。
YAMAHA TW-E5Bレビュー
外観・サイズは大きめだが、スピーカーのようなデザインがかっこいい
YAMAHA TW-E5Bのイヤホンケースは、飯盒炊爨の飯盒のような形をしています。
上部は、スピーカー表面のようにメッシュになっていてとてもかっこよく、YAMAHAのロゴも主張しすぎないところがとても良いです。
ケース前面にはインジケーターが4つ搭載されて充電残量や充電状況が分かります。
ケース背面にはUSB-Cポートがあり、こちらから充電することになります。
イヤホン本体の表面もケースと同様にメッシュのようになっていてとてもかっこいいです。
また、表面にインジケーターも備わっています。
イヤホン本体を側面から見るとかなり特殊な形状をしていることが分かります。
ノズル先端は通常の円形ですのでサードパーティ製のイヤーピースに付け替えることも可能です。
付属品はイヤーピース、USB-Cケーブル、スタートアップガイドと一般的
YAMAHA TW-E5Bには、イヤーピース(XS/S/M/L)、USB-A to USB-Cケーブル、スタートアップガイドなどの冊子類が同梱されています。
イヤーピースはシリコンが分厚めでしっかりとした作りで耳に入れていても違和感がなく、好感が持てます。
スタートアップガイドには日本語での記載はほとんどありませんが、アプリや公式webサイトにて日本語の詳細なマニュアルを閲覧することができます。
装着感はしっかり耳にフィットするが固めで大きなものがぶら下がっている感じがある
YAMAHA TW-E5Bは、しっかりと耳にフィットし、頭を大きく振っても外れてしまうようなことはありません。
しかし、本体が大きいせいかプラスチック部分の固いものが耳にあたり、大きなものがぶら下がっている感じはかなりあります。
また、サイズが大きいため、耳からもはみ出ているように見えます。
装着したところを前から見てもサイドにはみ出ていてかなり目立ちます。
TW-E5Bはかなりいびつな形状をしているため、ネックレスやマスクの紐が引っかかってしまう可能性がありますので注意が必要です。
耳が痛いなどといった装着感が悪いということはありませんが、固く大きいものが耳にぶら下がっている感じはかなり感じました。
アプリでのカスタマイズは最低限でできることを少ない
YAMAHA TW-E5Bは、新アプリであるHeadphone Controlに対応していてカスタマイズを行うことができます。
YAMAHA Headphone Controlアプリでできること
- ソフトウェアアップデート
- LISTENING CAREのON/OFF
- 外音取り込みのON/OFF
- ゲーミングモードのON/OFF
- イコライザー設定
- オートパワーオフ時間設定
- ユーザーガイドの閲覧
- 装着方法の動画閲覧
イコライザーは、プリセットなどは用意されておらず、5バンドのカスタムイコライザーを1つのみ設定することが可能となっています。
また、TW-E5Bの特徴的な機能としてLISTENING CARE(リスニングケア)と呼ばれる機能が搭載されていてアプリからON/OFFすることができます。
このように他の完全ワイヤレスイヤホンに比べるとカスタマイズできることは最低限でできることは少なめです。
音質は低音域のアタック感は物足りなさを感じるが中音域のボーカルの抜けが最高
YAMAHA TW-E5Bの音質は、中音域のボーカルの抜けが素晴らしく、アーティストの歌声や息遣いや直接頭に響いてくるようでとても気持ちが良いです。
また、高音域の解像感も高いため、ボーカル重視の楽曲やギターやキーボードでの弾き語りなどにはとても合う音質に仕上がっています。
低音域については優しい感じでアタック感や重厚感はあまりないという印象を受けますのでロックなどの激しい楽曲を好む方には若干物足りなさを感じるかもしれません。
TW-E5Bには、LISTENING CAREが搭載されていますが、こちらもしっかりと機能し、管理人のスマホの場合、音量が30%以下くらいになると効果が実感できました。
大きい音量で長時間音楽を聴いていると耳を痛める危険性がありますが、音量が小さくても細かい音までしっかりと聴くことができるのはとても良いポイントです。
ギターやキーボードなどの楽器を数多く製作・販売しているYAMAHAらしい気持ちの良い音質となっていました。
操作感は物理ボタンが合計3個搭載されており誤操作なく快適
YAMAHA TW-E5Bのイヤホン本体での操作は物理ボタン(右2つ、左1つ)で行いますのでしっかりと操作したことが分かりやすいのが良いポイントです。
また、ボタンが上側に搭載されており、耳に負担がかからないのもメリットの1つと言えます。
YAMAHA TW-E5Bの操作コマンド一覧
‘ 操作 ‘ | 操作コマンド |
---|---|
音楽の再生/一時停止 | 左を1回押す |
曲送り | 右上を2回押す |
曲戻し | 右下を2回押す |
音量ダウン | 右下を1回押す |
音量アップ | 右上を1回押す |
音声アシスト起動/解除 (Siri/Googleアシスタント) | 右下を1秒間長押し |
AMBIENT SOUNDオン/オフ | 左を2回押す |
電話を受ける | 着信中に左を1回押す |
着信拒否 | 着信中に左を1秒間長押し |
電話を切る | 左を1秒間長押し |
このようにほとんどの必要な操作はイヤホン本体で操作することができます。
しかし、GAMING MODEのオンオフは他の完全ワイヤレスイヤホンだとイヤホン本体の操作でできるものが多いものの、TW-E5Bはアプリからのみ操作が可能な仕様となっています。
外音取り込みは電車のアナウンス程度であれば良いが会話は難しい
YAMAHA TW-E5Bの外音取り込み(AMBIENT SOUND)は電車のアナウンスなどの大きい音であれば音楽を聴きながらでも聞き取ることができます。
しかし、コンビニやスーパーでの会話は音楽を聴きながらだと難しいため、音楽を停止するかイヤホンを外す必要があります。
通話品質は機械音っぽく普段とは若干違う感じに聞こえる
YAMAHA TW-E5Bのzoomでの通話音声を録音したものがこちらです。
音声はしっかり聞こえますが、機械音っぽい感じがあり、声質も普段とは違って聞こえるため、若干違和感はあります。
会話としては十分成り立ちますが、ビジネスなどの重要なシーンでの通話には若干心許ないと感じます。
GAMING MODE(低遅延モード)はしっかりと動作し、ゲーム中もずれをほとんど感じない
YAMAHA TW-E5Bには、動画やゲーム時の遅延を軽減するGAMING MODEが搭載されています。
通常(GAMING MODEオフ状態)、TW-E5Bを装着しゲームをするとワンテンポからツーテンポほど遅れて音が聞こえます。
GAMING MODEをオンにすると遅延が全く気にならないほど遅延が解消され、快適にゲームを行うことができました。
しかし、途中でもご紹介した通り、イヤホン本体のボタン操作ではGAMING MODEのオンオフすることができないため、若干使い勝手は悪いと感じました。
YAMAHA TW-E5Bの気になったところ
イヤホン本体、ケース共に大きめで目立つ
YAMAHA TW-E5Bは、イヤホンケース、本体ともにサイズが大きめで装着していても結構目立ちます。
デザインはかっこいいため、変な見た目には見えませんが、顔や耳が小さい方だとより目立つと感じますので一度試着してみることをおすすめします。
GAMING MODE(低遅延モード)のON/OFFはアプリからしかできない
YAMAHA TW-E5BのGAMING MODEは優秀で遅延を気にせずオンラインゲームなども快適に行うことができます。
しかし、専用アプリからのみGAMING MODEのオンオフをすることになってしまっています。
ケース上部の接着部に接着剤が出ていた
管理人が購入したTW-E5Bは、ケース上部に接着剤のようなものがほんの少しだけはみ出ししており、綺麗に取りきることができませんでした。
これは個体差だと思われますので全てがこのようになっているわけではないと思いますが、このような個体も発生しうるようです。
YAMAHA TW-E5Bの総合評価は☆3.5
YAMAHA TW-E5Bは、1万円台中盤のミドルレンジの完全ワイヤレスイヤホンながら音質は素晴らしくボーカル重視の楽曲を聴くにはとても良いモデルです。
一方で本体のサイズや外音取り込み、通話性能などガジェットとしての完成度は他のイヤホンに比べると劣るといった印象で点数を上げきれず総合評価は☆3.5となりました。
YAMAHA TW-E5Bはボーカル重視の楽曲をよく聴く方、音質にこだわりたい方におすすめ!!
最後にYAMAHA TW-E5Bの良いところ・気になったところをまとめます。
- 中音域の抜けをはじめとした素晴らしい音質
- スピーカーの表面のようなかっこいいデザイン
- 物理ボタンによる誤操作のない快適な操作感
- イヤホン、ケースが共に大きめ
- 全ての操作がイヤホン本体でできない
- ケース上部に接着剤が残っていた
YAMAHA TW-E5Bは、中音域の抜け、高音域の解像感が素晴らしい音質重視の完全ワイヤレスイヤホンです。
その他にもデザインや操作性も良く、これらが気に入る方にとってはとてもマッチするモデルとなっています。
一方、気になった部分も多めであることからガジェット的な完成度を求める方には物足りなさも感じると思います。
もし、同価格帯のノイキャン入りでガジェット的な完成度を求める方はJBL LIVE FREE2 TWSやJabra Elite 4 Activeなどがおすすめです。
参考にしてください。
本記事の内容は管理人が運営しているYouTubeチャンネルでも詳細にご紹介していますのでこちらもぜひご覧ください。
コメント