Beats Studio Budsは、Beats初のアクティブノイズキャンセリング(ANC)が搭載された全部入り完全ワイヤレスイヤホンです。
Beats Studio Budsは、発売前からアメリカプロバスケットボールのNBAのレブロン・ジェームズが着用しているのがリークされるなどとても注目度の高いモデルでした。
機能は控えめながら音質は低音や高音が特に強調されており、テンションを上げたいときや運動時にはとても良いイヤホンとなっています。
本記事では、そんなBeats Studio Budsのスペックをご紹介するとともに徹底レビューしていきます。
Beats Studio Budsのレビューは、管理人のYouTubeチャンネルでも行っていますのでこちらもぜひご覧ください。
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Beats Studio Budsのスペック・価格
Beats Studio Budsのスペック・価格一覧
ノイズキャンセリング | 対応 |
---|---|
外音取り込み | 対応 |
ワイヤレス充電 | 未対応 |
片耳のイヤホンのみで使用 | 対応 |
対応コーデック | SBC / AAC |
充電時間 | 5分間の充電で1時間再生可能 |
バッテリー持続時間 | 最大8時間 イヤホンケース併用で最大24時間 |
サイズ | ケース:約72.7 x 約51.8 x 約25.6mm イヤホン本体:横23.5 x 縦15.5 x 厚み18.9 |
カラー | ブラック、ホワイト、Beatsレッド |
重量 | ケース+イヤホン:約58.4g、イヤホン両耳:約10.3g |
イヤホン防水規格 | IPX4 |
充電ポート | USB-C |
保証期間 | 1年間 |
その他 | ファームウェアアップデートに対応 Apple Musicの空間オーディオに対応 |
価格(Amazon/税込み) | 16,182円(2021年8月現在) |
定価(税込み) | 17,800円 |
発売月 | 2021年8月11日 |
Beats Studio Budsは、AirPods Proと同様にApple Musicの空間オーディオに対応しています。
対応している音楽をBeats Studio Budsで流すと他のイヤホンでは体感することのできないリッチなオーディオ体験をすることができます。
また、Beats製品でありながら、USB-Cケーブルで充電できるなどiPhoneユーザーだけでなく、Androidユーザーも意識していることがとても良いポイントです。
Beats Studio Budsレビュー
外観はマットな質感で可愛らしくデザイン性が高い

Beats Studio Budsのイヤホンケースはマットな質感で丸みを帯びたデザインとなっています。
持ったときの感触も良く、とても持ちやすいです。

イヤホンケース下面には、USB-Cポートがあり、こちらから充電することになります。

イヤホンは左右の形が違うので間違えて逆に収納してしまうことはありません。
また、ケースの蓋、イヤホン本体のマグネットはとても強いため、強く振ったりしても外れてしまう心配はありません。

Beats Studio Budsのイヤホン本体はこのようにbのロゴがある細長い部分が物理ボタンになっており、操作をすることになります。

イヤホン本体を側面から見ると山のような特殊な形をしていることが分かります。

イヤホン本体を裏から見るとAirPods Proからスティックを取ったような見た目となっています。

音が出力されるノズル先端は通常の丸い形となっていますのでお好きなイヤーピースに交換できることが可能です。
デザインやサイズは管理人のYoutubeチャンネルでしっかりとご紹介していますのでこちらもぜひご覧ください。
付属品はイヤーピース x 3 / USB-Cケーブル / ステッカーや注意事項

Beats Studio Budsには、イヤーピース(S / M / L)、USB-C to USB-Cケーブル(22.5cm)、Beatsロゴステッカー、簡単な説明書や注意事項が同梱されています。
USB-C to USB-Cケーブルが付属しているのは珍しいですが、充電専用でデータ通信には使用できません。
イヤーピースはシリコンタイプで弾力があってしっかりした作りとなっており、肌触りや高級感があります。
装着感は良く、耳にしっかりとフィットする

Beats Studio Budsは、とても小さいため、しっかりと耳の中に収まります。
また、イヤーピースがしっかりしており、耳の中での感触がとても良いことも大きなポイントです。

イヤホンを装着し、前から見るとこのように耳からはみ出ているように見えますが、しっかりとフィットしているため、激しく動いても外れてしまうようなことはありません。
イヤーピースは通常よりも少し小さめに作られているようで他のイヤーピースよりもワンサイズ大きいものを装着すると更にフィットすると感じました。
アプリや設定でできることはとても少ない
Beats Studio Budsは、AndroidスマホであればBeatsアプリから、iPhoneであれば設定からカスタマイズをすることができます。
BeatsアプリやiPhoneの設定でできること
- ファームウェアアップデート
- イヤホン本体のバッテリー残量の確認(Androidのみ)
- ANC / 外音取り込み / オフのモード切り替え
- イヤホンの名前の変更
- 簡単な操作方法の閲覧(Androidのみ)
- 長押しの動作をノイズコントロールにするか音声アシスタントにするか設定
このように、他のスマホアプリ対応の完全ワイヤレスイヤホンのようなイコライザー設定や操作コマンドのカスタマイズをすることはできず、あくまでおまけ程度の機能となっています。
音質は解像感高めのドンシャリ系で特に高音の響きがすごい
Beats Studio Budsは、低音域や高音域が強調されている、いわゆるドンシャリ系と呼ばれる音質となっています。
そんなドンシャリ系の中でも特にシンバルやハイハット、シンセサイザーなどの高音域が特に響き、前に出ていて強調されています。
高音域の細かい音の一音一音が良く聞こえてるため、テンションを上げるときなどのテンポの早い曲を聴く時などにはとても気持ち良いです。
一方、しっとりした曲を聴く場合にはあまり馴染まないと感じています。
Apple Musicの空間オーディオはリッチな音楽体験だが、日本の楽曲が少ない
Beats Studio Budsは、Apple Musicの空間オーディオに対応しています。
空間オーディオは通常の場合に比べて音場が広く、リッチな音楽体験が可能で更に音楽を聴くのが楽しくなります。
空間オーディオ対応の楽曲には、Official髭男dismさんの楽曲やAdoさんのうっせぇわなどの人気の曲があるものの、ほとんどが洋楽となっており、邦楽はまだまだ対応している曲が少ないです。
また、Apple TVの空間オーディオにも対応していないため、限定的な機能となってしまっています。
操作感は物理ボタン式で快適だがクセがある

Beats Studio Budsの操作はイヤホン本体の上部(bのロゴではない部分)が物理ボタンになっており、こちらを押し込むことで行います。
物理ボタン式ですので操作ミスは起こりにくいものの、イヤホン正面のボタンに見える部分全面が押せるわけではないため、少し慣れが必要です。
Beats Studio Budsのデフォルトの操作コマンド一覧
‘ 操作 ‘ | 操作コマンド |
---|---|
音楽の再生/一時停止 | 右または左を1回タップ |
曲送り | 右または左を2回タップ |
曲戻し | 右または左を3回タップ |
ノイズコントロール切替え | 右または左を長押し (ANC→外音取り込み(アンビエント)→OFF→ANCの順に切り替わります) |
電話をかける/受ける/切る | 右または左を1回タップ |
イヤホン操作のコマンドは左右で同じ操作になるため、音量のアップ/ダウンは行うことはできません。

また、イヤホン操作コマンドのカスタマイズはあまり行うことができず、デフォルトではノイズコントロールとなっている長押しコマンドのみ変更することができます。
アクティブノイズキャンセリング(ANC)は効果は実感できるがぼちぼちの性能

Beats Studio Budsのアクティブノイズキャンセリング(ANC)機能は効いていることは実感できますが、ぼちぼちの性能です。
具体的には、家電製品の駆動音であればほぼカットできるものの、電車の走行音や道を歩いている時なども周りの車の走行音は完全にはカットすることはできず、多少騒音が耳に入ってきます。
また、アナウンスなどの人の話し声のカット性能もあまり高くはありません。
このようにANCはそこそこの騒音はカットしてくれるものの、静寂が訪れるといったものではなく、アプリでの強弱の設定もできません。
外音取り込み機能はスーパーやコンビニでの会話も十分可能

Beats Studio Budsの外音取り込み機能は音楽を流したままでも十分に会話ができるレベルです。
そのため、コンビニやスーパーでの会話も行えるため、会話を聞き逃してしまうこともありません。
それでも聞き逃しが心配な方は外音取り込みに設定した上で音楽を一時停止することになりますが、Beats Studio Budsは外音取り込み設定後に手動で一時停止することになります。
通話品質はオンライン会議も可能だが、少し音が割れているように聞こえる
Beats Studio Budsの通話音声をzoomで録音したものがこちらです。
相手に届く音声は十分オンライン会議も可能ですが、音が少し割れているように聞こえます。
聞き取りづらいというほどではありませんが普通の音声とは違うなと感じます。
重要な会議などの場合には向かないでしょう。
Beats Studio Budsの気になったところ
機能・カスタマイズ性がとても少ない

Beats Studio Budsは、iPhoneであれば設定から、AndroidスマホであればBeatsアプリからカスタマイズを行うことができます。
他の完全ワイヤレスイヤホンでアプリに対応しているものは、イコライザーの調節や操作コマンドの割り当て変更、ノイキャンや外音取り込みの強弱の変更などを行うことが可能です。
しかし、Beats Studio Budsは、iPhoneでもAndroidでもほとんどできることがなく、カスタマイズ性がほとんどありません。
イヤホンケースのサイズが大きい

Beats Studio Budsは、耳の小さい方でも十分装着可能なほどイヤホン本体が小さいのが大きなメリットの1つです。
しかし、イヤホン本体は小さいものの、イヤホンケースは他のイヤホンに比べて大きくなってしまっています。
ただ、厚みは薄いため、ポケットには入れやすくなっています。
Apple製品のシームレスな切り替えに対応していない
これまでのBeats製品は、AppleのH1チップが搭載されており、iPhoneとiPad、Macなどに同時接続し、音が出ている端末にシームレスに(自動で)切り替えることができました。
しかし、Beats Studio Budsは、iPhoneにもAndroidにも簡単に接続できる仕様となっている代わりにこれまでのBeats製品のようにApple製品のシームレスな切り替えができなくなっています。
高品質コーデックのaptXには対応していない
Beats Studio Budsが対応しているオーディオコーデックはSBCとAACとなっており、高音質コーデックであるaptXには対応していません。
しかし、最近の完全ワイヤレスイヤホンのハイエンドモデルでもaptXに対応していないものも多く、Beats Studio Budsが特別劣っているというわけではありません。
Apple AirPods Pro、Bose QuietComfort Earbuds、Jabra Elite 85t、JBL Club Pro+ TWSなど
また、aptXはイヤホン側だけでなく、音楽などの送信側(スマホやPCなど)も対応している必要がありますが、最新のiPhone 12でもaptXは未対応ですのでiPhone用としては全く問題ありません。
Beats Studio Budsの総合評価は☆4.0
Beats Studio Budsは、解像感が高くていわゆるドンシャリ系と言われる音質で多くの人に好まれると思います。
しかし、アクティブノイズキャンセリング(ANC)の効きがぼちぼちだったり、カスタマイズ性がほぼ無いことやイヤホンケースが無いことがあり、あまり点数伸びず☆4.0となりました。
Beats Studio Budsはテンションが上がる音質で聴きたい方、手軽に空間オーディオを楽しみたいかにオススメ!
最後にBeats Studio Budsの良いところ・気になるところをまとめます。
- 解像感が高く迫力のある高音域と低音域の音質
- 男性でも女性でも合うデザイン性
- コンビニやスーパーでの会話も可能な外音取り込み
- 軽くて快適な装着感
- Apple Musicの空間オーディオに対応
- 機能・カスタマイズ性がとても少ない
- イヤホンケースのサイズが大きい
- Apple製品のシームレスな切り替えに対応していない
- 高品質コーデックのaptXには対応していない
Beats Studio Budsは、機能やカスタマイズ性が少ないものの、とても強調された高音域と迫力のある低音域の音質でテンションを上げたい時にはピッタリの完全ワイヤレスイヤホンです。
また、装着感も良く、動いても外れてしまうということはないため、運動時にももってこいのモデルです。
ただ、価格の割に機能やカスタマイズ性は少ないため、いろいろな機能を詰め込んだガジェットとして完全ワイヤレスイヤホンを使いたいという方にはあまり向いていないと感じています。
いろいろな機能をしっかりと詰め込んだガジェットとしての完成度を求める方には、JBL CLUB PRO+ TWSやJabra Elite 75tがおすすめです。
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